2006年06月04日

未遂犯

「○○未遂事件」「○○未遂で逮捕」という内容の報道がありますが、未遂とは、「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった」(刑法43条)場合をいいます。ただ未遂犯にもいろいろな種類がありまして、内容によっては刑が減軽されたり免除されたりする場合があります。犯罪の実行に着手してからどんな状況があって犯罪が遂げられなかったのか?ということになります。
 終了しなかったため犯罪が成立しなかった場合を着手未遂
 終了したが結果が発生しなかった場合を実行未遂
と言います。
この区別は処罰上の差異がありません。
(例)
 殺そうと思って刀で斬りつけたが他人にとめられ、力をこめて斬ることができなかったため相手が死に至らなかった「着手未遂」
 殺そうと思い力いっぱい相手を斬りつけたが医師の手当で命をとりとめた「実行未遂」
もう一つの区別は
 自分の意思に反してこれを遂げることができなかった場合
 自分の意思によって途中からやめたため結果が発生しなかった場合
で前者が障害未遂、後者が中止未遂と呼ばれています。この場合、障害未遂はその刑を減軽し得るにとどまりますが、中止未遂はその刑を減軽または免除すると規定されています。
(例)
 盗みを目的に家に入り、タンスの引き出しをあけたが家人に発見されたので何も盗まずに逃げた「障害未遂」
 盗みを目的に家に入り、タンスの引き出しをあけたが良心にとがめられてやめた「中止未遂」
 
犯罪の実行に着手しなければ考える必要もないことですが・・・
posted by 謎の所長 at 05:09 | TrackBack(0) | 法律解説所の法律用語解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。